Project/Area Number |
05671121
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
宇山 正 徳島大学, 医学部・外科学第二講座, 助教授 (00168759)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住友 正幸 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (60236049)
門田 康正 徳島大学, 医学部・外科学第二講座, 教授 (60028628)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 肺移植 / 長期生着 / 局所免疫 / 抗体産生 / 樹状細胞 / B細胞 |
Research Abstract |
長期生着移植肺の局所免疫状態を検討するために、抗体産生系であるB細胞の分布様式を検討した。正常肺ではB細胞の分布は気管支随伴リンパ組織(BALT)に認められるが、長期生着移植肺におけるBALTは細胞の減少、線維化を示しB細胞は明らかに減少を示した。この長期生着移植肺には静脈周囲には軽度の細胞浸潤を認め、B細胞はこの部に認められ、移植肺でのB細胞のホーミングの障害を示唆した。肺局所での抗原提示細胞としては樹状細胞(DC)がある。レシピエントDC再分布を長期生着移植肺で検討すると、レシピエントDCは移植後1週間で、すでに気管支周囲に出現しており、気管支周囲のレシピエントDCの分布は移植後1カ月目ではすでに正常以上の分布が認められた。レシピエントDCの再分布は移植後すくなくとも1カ月でドナーDCはレシピエントDCに置換されている可能性が強かった。羊赤血球(SRBC)を経気管支的に投与し、長期生着肺を持つラットにおける抗SRBC抗体の産生能を正常ラットおよびアイソグラフト移植肺と比較検討した。移植後7日に経気管支的に移植肺にSRBCを投与しても、抗体産生は認められなかったが、対側健常肺にSRBCを投与すると抗体産生は正常ラットと同程度の産生を示した。移植後2週でSRBCを移植肺に投与すると、抗体産生は観察されるが、正常ラットに比較すると低値であり、抗体産生の正常ラットに比較すると遅れる傾向を示した。移植後3週でSRBC投与ではアイソグラフト移植肺の抗体産生はほぼ正常ラットと同様のパターンを示すが、アログラフト肺では、依然、抗体産生量は軽度減少傾向を示した。移植後4週での、SRBC投与では抗体産生はアログラフト肺、アイソグラフト肺とも正常ラットと同様の抗体産生パターンを呈するようになった。レシピエントDCの再分布の結果と考えあわせると、レシピエントDCが移植肺で局所免疫に重要な役割を果たしていることが示唆された。
|