新マウスモデルを用いての、男性不妊症の免疫遺伝学的研究
Project/Area Number |
05671319
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
北条 憲二 香川医科大学, 医学部, 教授 (90046863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平峯 千春 香川医科大学, 医学部, 助手 (30047203)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 男性不妊症 / 自己免疫性精巣炎 / 免疫遺伝学 / 疾患感受性 / サプレッサー細胞 / マウス系統 / マウス |
Research Abstract |
我々が開発した新マウスEAOモデルはその誘導にアジュバンドの併用を必要としない故に、EAOの発症機序や免疫遺伝学的感受性を、純粋に精巣自己抗原の免疫系による認識の問題として解析することを可能にした。 研究1.(1)本型EAOの誘導に対する疾患感受性には著しい系統差が存在し、高感受性系、低感受性系、および抵抗性系の3群に分類できた。EAO感受性は、特定のH-2ハプロタイプとの間に明瞭な相関性を示さなかった。(2)F1ハイブリッドマウスを用いた解析では、交配に用いる親マウスの系統により、高感受性を支配する遺伝子が優性に遺伝するF1と、抵抗性の方が優性に遺伝するF1とがあることが明らかとなった。(3)抵抗性F1ハイブリッド-(C3H/HexDBA/2)F1および(DBA/2xC3H/He)F1マウス-と感受性系C3H/He親マウスとの戻し交配分析(backcross analysis)を行った結果、DBA/2マウスのEAO抵抗性が戻し交配マウスにおいても、F1マウスの場合と同様、優性に発現し、感受性系と抵抗性系との1:1分離比は認められず、複数の遺伝子支配の可能性が示唆された。 研究2.細胞養子移入系を用い、低感受性系・抵抗性系マウスのEAO不応答の成因について、(1)エフェクター細胞生成に欠陥があるのか、(2)サプレッサー細胞活性の誘導にもとづくものか、(3)レシピエントの受身反応性に欠陥があって移入されたエフェクター細胞の効果が発揮され得ないのか、について検討した。 (1)低感受性系C3H/HeJまたは抵抗性系DBA/2,C3H/Bikiマウスを同系TCで感作し、感作後21日に採取した脾細胞1x10^7個を、高感受性系C3H/Heマウスに養子移入してもEAOの発症をみなかった(エフェクター細胞の生成の欠陥)。(2)あらかじめ同じ感作脾細胞の充分数(3x10^7個)を移入しておいた正常C3H/HeマウスにTC感作を行ったが、EAO発症は阻害されなかった(サプレッサー細胞の誘導は認められない)。他方、(3)C3H/Heマウスから得られたEAO惹起能のある感作脾細胞を、C3H/HeJマウスに移入した場合にはEAOの受身伝達は可能であったが、C3H/Bikiマウスには同じエフェクター細胞を移入してもEAOの受身伝達は達成されなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)