日本人腎細胞癌にみられる主要組織適合抗原の発現と免疫応答に関する研究
Project/Area Number |
05671339
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
町田 豊平 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50056511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 順隆 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (20057011)
大西 哲郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60138724)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 腎細胞癌 / 主要組織適合抗原 / 抗原発現率 / population study / haplotype / 疾患感受性 / 免疫生物学 / 予後 |
Research Abstract |
1.未治療腎細胞癌患者93症例から治療前に末梢血を採血し、NIH Standard Plateを用いて、細胞毒試験を行い、T‐cellsより主要組織適合抗原(MHC)class I抗原を、B‐cellsよりMHC class II抗原を同定した。対照として11th International Histocompatibility Workshop(1991)に明らかとなった健常日本人の各抗原発現率を用いた。その結果、腎細胞癌に発現の高かった抗原は認められなかった。一方、腎細胞癌に有意に発現の低かった抗原としてMHC class Iでは、A26,B35,Bw60が、MHC class IIでは、DRw6,DRw8,DR9が認められた。特にBw48抗原は腎細胞癌では1例も存在しなかった。従って、これら腎細胞癌で有意に発現の低かったMHC class Iの4抗原はMHC‐restriction moleculeとして腫瘍関連抗原と親和性が高く、かつ自己の免疫担当細胞がtargetを認識する上で重要な抗原となる可能性が示唆された。また同時に、腎細胞癌に有意に発現の低かったMHC class IIの3抗原は、抗原提示細胞上に発現する抗原としてsignal伝達の上で重要な抗原となる可能性が示唆された。 2.haplotypeについて検討した結果、腎細胞癌では、A24‐Bw52‐DR2、A24‐B7‐DR1、およびA2‐B35‐DR4の3種類のhaplotypeが有意に高く発現していた。従って、これらhaplotypeは腎細胞癌と何等かの疾患関連例を有することが示唆された。 3.予後との関連を検討した結果、術後早期に再発した症例や、早期に癌死した症例は、腎細胞癌に有意に発現の低かった7抗原(26,B35,Bw48,Bw60,DRw6,DRw8,DR9)はいずれも発現が低かったことから、これら抗原は腎細胞癌の予後とも関連するmarkerと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)