Project/Area Number |
05671364
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福岡 正恒 京都大学, 医学部, 助手 (80243012)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 秀陽 京都大学, 医学部, 助教授 (80135566)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | ペプチダーゼ / 細胞分化 / 生殖内分泌学 / 卵巣細胞 |
Research Abstract |
我々は、卵巣細胞の分化に沿って、ヒト卵巣細胞自身に細胞外に活性を有するペプチダーゼが発現してくることを既に報告している。本研究の目的は、それらのペプチダーゼの卵巣細胞分化に対する生理的役割と、ペプチダーゼの発現の制御機構とを明らかにすることである。生理的役割を検討する目的としては、マウスの排卵誘発実験、ブタ顆粒膜細胞単層培養系を用いて、それぞれにペプチダーゼのインヒビターを添加して排卵数、ステロイドホルモン産生能などについて検討した。その結果、マウスにおいては卵巣間質細胞にペプチダーゼの存在を認め、インヒビターを卵巣局所内に添加することによって、外因性ゴナドトロピン刺激による排卵は促進された。またブタ顆粒膜細胞の培養系においても、細胞外にペプチダーゼ活性の存在を認め、インヒビター添加により、ゴナドトロピンによるステロイドホルモン産生能を、促進させることが明らかとなった。以上の結果より、ペプチダーゼが卵胞発育の選択またはゴナドトロピンの刺激に対する卵巣細胞の感受性に深く関わっていることが示唆された。またペプチダーゼ発現制御機構を調べる目的で、ヒト黄体化顆粒膜細胞単層培養系を用いて、分化抗原であるペプチダーゼの発現変化をフローサイトメトリーにて検討した。その結果、ペプチダーゼの発現はゴナドトロピンではなく、サイトカインによって制御されていることが明らかとなり、ペプチダーゼ発現制御に免疫系の関与が示唆された。このように本研究の結果から、ペプチダーゼが卵巣細胞の分化に関する新しい調節因子であることが明らかとなり、その発現制御においては、内分泌系と免疫系との相互作用の存在が強く示唆された。
|