Project/Area Number |
05671370
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森川 肇 神戸大学, 医学部, 助教授 (30030894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 峰夫 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (00220301)
出口 正喜 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (70163938)
大橋 正伸 神戸大学, 医学部, 非常勤講師
望月 眞人 神戸大学, 医学部, 教授 (80030922)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | Insulin-like Growth Factor-1 / 窒素平衡 / 栄養代謝状態 |
Research Abstract |
Insulin-like growth factor-1(IGF-1)と個体の栄養代謝との関係に注目し、未だ不明な点が多い妊娠母体血中IGF-1の分泌調節機構を栄養代謝の観点からラットをモデルとして検討した。まず、成熟雌ラット初代肝細胞培養系において培養上清中のglucoseまたはアミノ酸濃度を変化させ、培養肝細胞から産生分泌される培養上清中IGF-1濃度を観察した。その結果、上清中glucose濃度、アミノ酸濃度の上昇に従って肝細胞からのIGF-1産生分泌は亢進し、in vitroにおいてIGF-1と栄養代謝産物との関連が裏付けられた。また、ラット絶食時の血中IGF-1濃度は絶食による体重減少、窒素平衡の悪化に伴い減少した。さらに妊娠ラット血中IGF-1濃度を測定すると妊娠中期以降に減少し、妊娠末期までそのレベルを維持した。一方、妊娠ラットの窒素平衡は妊娠全期間を通じて正であった。しかしラット妊娠個体の窒素平衡から胎児部分の窒素蓄積量を差し引いたラット母獣部分のみの窒素平衡は非妊時に比し妊娠初期にやや増加を示すものの妊娠中期より低下し妊娠末期にはほぼ0を示した。この窒素平衡と母獣血中IGF-1濃度のprofileは極めてよく一致することから、血中IGF-1濃度と個体の栄養代謝状態との間に密接な関連があることがうかがえる。以上の成績は血中IGF-1濃度の調節機構が個体の栄養代謝状態に強く影響を受けていることを示唆する。今後この成績を踏まえて、ヒト妊娠時の血中IGF-1濃度調節機構の解明をすすめていく予定である。
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