Project/Area Number |
05671419
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
渡辺 行雄 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (10108037)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 前庭機能異常 / 中枢性代償 / 体平衡訓練 / リハビリテーション / 陳旧性前庭障害 / 情報処理 |
Research Abstract |
一側性前庭機能障害における中枢性代償過程を情報処理的に研究した。 まず、代償過程を客観的に観察するパラメータとして、眼球運動異常の面からは自発頭位眼振、回転眼振、温度眼振の各眼振反応、姿勢保持機能の面からは身体動揺、動的平衡機能維持検査の各検査結果を参照することとして、これらを情報処理的に分析した。分析用のプログラムはこれまで開発したものを使用したが、今回とくに自発頭位眼振を解析するため微小な眼振波形を分析するためのプログラムを開発した。ついで、1992,93年に当科を受診しためまい患者のデータベース解析から、急性末梢性前庭障害症例、陳旧性前庭障害症例における平衡障害の程度とその推移およびリハビリテーション治療に対する反応を研究した。 その結果、1。めまいを伴った突発性難聴、外傷性前庭障害、迷路摘出術後症例など高度の一側性前庭障害が発生し、かつその障害が不可逆的である症例で発現する自発・頭位眼振は障害後1ヶ月程度で速度、頻度が半減するが自覚症状が完全に消失した後も数カ月に渡って継続し、この眼球偏位は回転眼振、温度眼振のDPに反映する、2。体平衡機能異常は自覚症状とほぼ平行して改善し、とくに直立姿勢保持に外乱を加えた状態での動的平衡姿勢保持機能はこの代償過程を良好に観察できる、3。急性前庭障害および陳旧性前庭障害で後遺症のみられる患者に対して運動療法を主体としたリハビリテーション治療を行った症例では、めまい感、不安定感などの改善が良好でありこの自覚的症状の改善が動的平衡機能検査で客観的に評価可能である、などの研究成果が得られた。本研究の概要は第52回日本平衡神経科学会を中心に報告し、また、別紙のように論文、著書として報告された。
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