Project/Area Number |
05671507
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
高田 春比古 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (30135743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新垣 理恵子 鹿児島大学, 歯学部, 教務職員 (40231120)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | Bacteroides intermedius / リポ多糖 / 内毒素 / 線維芽細胞 / マイトジェン / インターロイキン-6 / 腫瘍壊死因子 / リムラス活性 |
Research Abstract |
歯周病の発症・進行に深く係わるBacteroides属の内毒素性リポ多糖(LPS)は、Sslmonel-la等の通常のLPSとは異なる化学構造と生物活性を有する事が示されてきた。特に、Bacte-roidesのLPSが通常のLPSに不応答性のC3H/HeJマウスのリンパ系細胞やヒト歯肉線維芽細胞をも活性する事実は、歯周病の病因論との係わりからも注目されている。しかし、このような活性がLPSのどのような構造に起因するのかについては不明のままである。我々は、Bacteroides intermedius(Prevotella intermedia)ATCC 25611よりフエノール・クロロフオ ルム・石油エーテル混液(PCP)で抽出したLPS-PCPが、これまで頻用されてきた熱フエノール・水抽出のLPS-PWとは異なり、C3H/HeJマウスの脾リンパ球にマイトジェン活性を殆ど及ぼさない事から,LPS-PWには内毒素以外の活性物質が混入しているのではないかと考えた。そこで,LPS-PWのゲル電気泳動(DOC-PAGE)像に認められ,LPS-PCPのそれには認められない高分子量バンド(10-12kDa)を含む画分をフエノール・水抽出物から精製する事を試みた。得られたBM(Bacteroides mitogen)画分は、リムラス活性を殆ど示さないにもかかわらず,C3H/HeJマウスの脾細胞に対するマイトジェン活性、同マウスの腹腔マクロフア ージよりのインターロイキン(IL)-6および腫瘍壊死因子(TNF-alpha)誘導活性ならびに歯肉線維芽細胞よりのIL-6誘導活性をLPS-PWよりも強く発揮した。さらに、BM画分のマイトジェン活性は熱および蛋白分解酵素に耐性で、過沃素酸感受性であり、LPSの作用を阻害するポリミキシンBによって抑制されなかった。なお、これらの実験で、LPS-PWはBM画分と、通常型LPSの性質を示したLPS-PCPとの中間的な活性スペクトルを示した。以上の成績はBacteroidesのLPSが示す特異な生物活性が非内毒素性で非タンパク性の物質に起因する事を示唆するとともに,Bacte-roidesの新奇なビルレンス因子の存在を明かにしたものと言える。
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