リン酸カルシウムを主成分とし、キトサンを結合材とした骨補填材の製作について
Project/Area Number |
05671643
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
|
Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
伊藤 充雄 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所・生体材料部門, 助教授 (70064681)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | beta型リン酸3カルシウム / 骨補填材 / 生体材料 |
Research Abstract |
キトサンは甲殻類から抽出出来る天然高分子である。このキトサンは生体内で吸収され為害作用が認められない。キトサンは有機酸で溶解し、ゾル状とすることが出来る。このゾルはアルカリ性を示す物質と混合することによってゲル化することが出来る。一般に骨補填材としてはアパタイトの焼結体や顆粒が用いられている。しかし、顆粒が歯肉と骨の間に移動し、咬合圧が負荷されることによって炎症を生じると言う欠点がある。また、充分に骨形成がされないことも指摘されている。これらの欠点をなくす目的として、先のキトサンゾルとハイドロキシアパタイトよりも骨の伝導性に優れているとされているbeta型リン酸3カルシウム,MgO,CaO,ZnOを練和し、錬成方式の骨補填材を作製した。この練和物は3〜5分で硬化させることが出来、硬化体はゴムのような弾力性を有しており、骨と歯肉の間に移動しても炎症は生じない。また、pH値は練和開始ではわずかに酸性を示すが、時間が経過するにしたがってアルカリ性を示す。MgO,CaO,ZnO量によってpH値は調節出来、CaO2.0%,ZnO4.0%,MgO1.0%,beta-TCP93.0%の配合によって練和物を中性に近い状態にすることが可能であった。溶血試験においても問題はなく、生体に用いても毒性は生じないものと考えられる。圧縮強さは20kgf/〓であり、十分に補填した位置で形態を維持出来るものと考えられる。以上この練和物を用いて今後は動物実験を行っていく予定であります。御援助を賜り、誠に有難うございました。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)