Project/Area Number |
05671644
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
服部 正巳 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (50113072)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 老人性痴呆患者 / 補綴学的実態調査 / 簡易咀嚼能力検査表 |
Research Abstract |
老人性痴呆患者は歯科治療が必要であっても、痛み等がなければ本人から訴える事がないので、口腔内の状態を把握することは非常に困難である。そこで、今回は老人性痴呆患者に限定して口腔内の状態を補綴学的見地から調査を行った。調査は愛知県内の老人病院と特別養護老人ホームの2カ所である。調査項目は欠損様式、残存歯の状態、義歯の状態、齲蝕の程度、歯牙の動揺度、歯石沈着の有無、歯周治療必要度指数、歯肉の状態、粘膜疾患の有無、顎堤粘膜の被圧縮度、補綴物の有無、口腔及び義歯の清掃方法、簡易咀嚼能力検査などである。また、義歯装着可能な被験者のうち1人を選び義歯装着前後の咀嚼能力の変化を調査した。 結果の概要 1)被験者は老人病院27名、老人ホーム8名で男性6名女性29名の計35名で平均年齢81.2才であった。 2)全被験者に対する無菌顎者率は68.6%であった。 3)有歯顎者11名の総残存歯数は98歯でうち14歯が残根であった。また、一人平均残存歯数は8,9歯であった。 4)義歯がうまく使える者は全体の23%であった。また、義歯が必要だが所持していない者は57%であった。 5)義歯の作製が必要な者は全体の77%で、そのうち歯科治療を希望している者は僅か41であった。 6)ストマスタットによるカンジダ菌検出結果は陽性が40%、疑陽性が14%、陰性が46%であった。 7)義歯の装着前後による簡易咀嚼能力検査表での変化は術前が5ポイントで術後が13ポイントと向上した。 8)被験者35名中すべての調査項目を実施できたのは僅か13名で、どこか一カ所以上の項目が調査不可能であった者が22名存在し、老人性痴呆患者の歯科的調査の困難性が伺われた。
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