alpha_1遮断薬による糖尿病性血管内皮細胞障害の改善効果
Project/Area Number |
05671908
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
|
Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
鎌田 勝雄 星薬科大学, 医薬品化学研究所, 助教授 (40121496)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | プラゾシン / コレステロール / LDL / 内皮細胞 / 弛緩反応 / マウス / 糖尿病 / 高脂血症 |
Research Abstract |
【実験成績】Prostaglandin F_2alpha(PGF_2alpha)によって、マウスaortaのtonusを維持させた後acety1-choline(ACh)による濃度依存的な内皮細胞依存性弛緩反応は、高コレステロール食負荷群では対照群と比較して著明な減弱がみられた。Sodium nitroprusside(SNP)累積投与による濃度依存性の弛緩反応には、高コレステロール食負荷群において、両群間で有意な差はみられなかった。また、高コレステロール食負荷群では、血中総コレステロール値およびLDL値は対照群と比較して有意に増加していた。alpha_1遮断薬であるprazosin(20 mg/kg/day)を慢性的に投与すると高コレステロール食負荷時に増加していた血中総コレステロール値、LDL値ともに有意な低下がみられた。Prazosinを慢性投与すると高コレステロール食負荷群において抑制されたAChによる濃度依存性の弛緩反応は、対照群とほぼ同程度まで回復した。一方、SNPによる濃度依存性の弛緩反応は両群ともに変化はみられなかった。一方、自然発症糖尿病動物における内皮細胞依存性弛緩反応は、Prazosinの慢性投与により、逆に悪化し、また、血中総コレステロール、LDL値もPrazosinの慢性投与により変化しなかった。【まとめ】高コレステロール食負荷マウスのaortaにおいてAChによる弛緩反応は減弱していたが、SNPによる弛緩反応には変化がみられなかったことから、高コレステロール食負荷時には内皮細胞おけるEDRF(NO)の産生低下が生じていることが示唆された。alpha_1遮断薬であるprazosinを慢性的に投与すると、総コレステロール値、LDL値の減少、および内皮細胞依存性弛緩反応の回復がみられたことから、高コレステロール時では、LDL値が内皮細胞の機能を障害することにより内皮細胞依存性弛緩反応の減弱が生じることが本実験によって証明された。尚、糖尿病性高血圧の治療にはprazosinは有効ではないことが本実験によって明らかにされた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)