Project/Area Number |
05680135
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human geography
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
石川 義孝 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (30115787)
|
Project Period (FY) |
1993 – 1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1993: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 人口移動 / 移動転換 / シフトシェアー分析 |
Research Abstract |
1970年代の先進諸国では、中心部の純移動の大幅な減少、周辺部の純移動の顕著な回復を主たる内容とする人口移動転換が広く観察された。この共時的な転換の原因を、日本・米国・カナダの三カ国を事例に探った。分析方法としては、Plane(1992)によって開発されたシフトシェアー法を利用した。 日本のデータは国勢調査報告から得、カナダのデータはStatistics Canadaより購入した。米国のデータは、予算不足から購入を断念したが、類似の分析を行っている先行研究を参考とした。 得られた知見を要約すれば、以下のようになる。まず、労働市場の供給側に注目すれば、米国・カナダの人口転換を引き起こした最大の原因は、1970年代において中心部で若年労働力の供給圧力が高まった事によって生じた、周辺部への人の再分布であった。一方、わが国では1970年代に、周辺部における若年人口の激減が見られ、そのために中心部へと向かう移動がおおいに少なくなった。移動転換の内容に関するこのような内外の差異をもたらしたのは、1940年代の中期に始まったベビーブーム、およびその後の出生率の低下という人口学的傾向であったと言える。 当初予定していた労働市場の需要性の動向、具体的には産業構造の転換に伴う就業者分布の変動の問題は、予算の不足からなし得なかったが、それは今後の課題としたい。
|