積雪の地域特性にもとづく融雪災害発生要因の比較研究
Project/Area Number |
05680352
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Natural disaster science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石井 吉之 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (40222955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兒玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
石川 信敬 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (70002277)
小林 大二 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (30001655)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | しまり雪地帯 / 霜ざらめ雪地帯 / 融雪水 / 積雪内浸透 / 融雪災害発生要因 |
Research Abstract |
融雪洪水や融雪地すべり等の災害を予測・軽減するためには、融雪水の積雪内浸透や地中浸透に関する研究が不可欠である。地中浸透に関しては今日までに多くの研究成果が挙げられているが、積雪内浸透については観測の困難さもあり研究例は非常に少ない。しかしながら、1mの積雪層の存在により、融雪水の川への流出がどの程度遅れてくるかを知ることは、融雪水による災害を予測・軽減する上で重要な問題である。 北海道の積雪は脊梁山脈を境に西部で多雪寒冷型の「しまり雪」、東部で寡雪寒冷型の「霜ざらめ雪」が卓越する。こうした雪質の差異が春先の融雪水の挙動にどのように反映されるかを調べる目的で、両地域において融雪水の積雪内浸透に関する比較観測を行なった。平成5年9月に、西部は幌加内町母子里の北大雨龍演習林、東部は東大富良野演習林に試験地を設け、風向風速・気温・湿度・日射量・積雪深などの気象要素ならびに積雪ライシメータによる積雪下面流出量の観測体制を整えた。平成6年2月には積雪断面観測を行ない、母子里では総積雪の75%が「しまり雪」、富良野では70%が「霜ざらめ雪」からなることを確認するとともに、密度・硬度・薄片試料などから雪質の差異を客観的に表した。 今後は3〜4月の融雪期に同様の雪質調査を行ない、濡れ変態を起こした「ざらめ雪」の構造を比較する。また、融雪熱収支解析などから融雪水の積雪内浸透速度を求め、雪質との因果関係を究明する。これらを通じ、雪質に見られる地域性がどれくらい融雪災害の発生要因として重要であるかを定量的に示していく。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)