窒化ウラン燃料とFP金属との反応生成物に関する結晶学的ならびに熱力学的研究
Project/Area Number |
05680409
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
エネルギー学一般・原子力学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤野 威男 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20229024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 正敏 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (40241583)
佐藤 修彰 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (70154078)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ウラン / 核燃料 / 核分裂生成物 / 窒化物 / 硫化物 / アクチノイド / ランタノイド |
Research Abstract |
窒化ウラン燃料とFP金属との反応性を調べるために,窒化ウランと類似性のある硫化ウランを合成し,FP金属との反応性を熱力学的に調べるとともに,生成物の構造変化について調べた.また,アクチノイドと類似性をもつ希土類元素を用いて,硫酸塩の炭硫化反応やFP金属との反応性について検討した.以下の結果が得られた. 1)U切削片を約280℃で水素と反応させ,UH_3を得た後,H_2SあるいはCS_2と1000℃で反応させるとβ-US_2が得られた.H_2Sを用いた場合には少量ながらUOSが生成することがわかった. 2)硫酸ウラニル(UO_2SO_4)とCS_2との炭硫化反応により,1200℃ではβ-US_2を,1270℃ではα-US_2を合成することができ,これらの結果は熱力学的考察とよく対応していた.特にα-US_2は硫黄の不定比性を示し,この不定比性はウラン原子の占有率により生じることをX線粉末回折の結果より明らかにした. 3)CS_2を用いるネオジム硫酸塩(Nd_2(SO_4)_3)の炭硫化反応について,熱重量分析(TG)を行った結果,Nd_2(SO_4)_3はまず,Nd_2O_2SO_4を経てNd_2O_2Sを生成し,このNd_2O_2Sの硫化によりNd_2S_3を生成する.そしてこの硫化の段階においては,直接Nd_2S_3を生成する反応と,一旦NdS_2を生成し,このNdS_2の熱分解によりNd_2S_3を生成する反応とが合成条件により競合しながら,最終的にNd_2S_3を生成することを明らかにした. 4)CS_2を用いてウランとマグネシウムの混合硫酸塩の炭硫化反応を行ったところ,Mgはα-およびβ-US_2に固溶せず,また複硫化物も生成しないことがわかった.また,CS_2を用いるウランとバリウムの混合硫酸塩の炭硫化反応を行い,U:Ba比が1:1の場合には複硫化物BaUS_3を,また1:2の場合にはBaU_2S_5を生成することを明らかにした.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)