低線量放射線や活性酸素によって誘導される遺伝子の同定とその生物学的機能の解析
Project/Area Number |
05680460
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境影響評価(含放射線生物学)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
米井 脩治 京都大学, 理学部, 助教授 (60093340)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | スーパーオキサイド / 遺伝子発現の誘導 / ストレス応答 / 活性酸素防御系 / 酸化的ストレス / DNA修復 |
Research Abstract |
1.スーパーオキサイドによって特異的にその発現が誘導される3種類の遺伝子の分離に成功した。これらの遺伝子はその遺伝子地図上での位置から未知のものであった。これらの遺伝子欠損変異株はスーパーオキサイド増産剤であるメチルビオロゲンやメナジオンに高感受性であり,その生化学的な機能は解明できていないが,まだ発見されていない新しい種類の活性酸素防御系であることはまちがいない。 2.これらの遺伝子を新しく考案した方法でクローニングすることに成功した。とくに,soi-10遺伝子は約32KDaのタンパクをコードすることが分かった。この遺伝子を持つプラスミドをsoi-10欠損変異株に導入すると,メナジオン感受性を相補することができた。 3.スーパーオキサイドによってmicF遺伝子の発現が誘導されること,この結果,外膜タンパクOmpFの発現が抑制され,多くの抗生物質に対する抵抗性が獲得されることを発見した。この応答は熱ショックでも誘導できたが,その発現調節の機構はまったく別途であり,1つの遺伝子の発現を調節する多重のストレッサーによるクロストークがあることを示唆している。 4.大腸菌のmutM遺伝子は放射線や酸化的スーパーオキサイドでDNAに生じる8-ヒドロキシグアニンを修復する酵素を支配している。この遺伝子のプロモーター領域にlacZ(β-ガラクトシダーゼの構造遺伝子)を融合させた。その発現はスーパーオキサイドで誘導されることを見いだした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)