ミトコンドリアF_1Fo-ATPaseの活性調節---インヒビター安定化因子の結合部位---
Project/Area Number |
05680550
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 征夫 大阪大学, 医学部, 助教授 (10144453)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | F_1FoATPase / ATPaseインヒビター / クロスリンカー / ATP / UTP / ミトコンドリア / 酸化的りん酸化 / 活性調節因子 |
Research Abstract |
ATP合成酵素(F_1FoATPase)は1分子中にα・βサブユニットで構成される3個の触媒部位を持ち、ADPとPiからATPを合成し、また逆反応を行なう。一方ミトコンドリアのこの酵素には内在性のインヒビター蛋白が存在し、F_1分子に1分子だけが結合して反応を完全に抑制する。本研究ではATPやADPおよびインヒビターの結合するF_1の部位を決定した。 1.インヒビターの結合部位 酵母F_1とインヒビターの複合体をクロスリンカーにより共有結合化させ、ウェスタンブロット法で分析した結果、インヒビターはF_1のαおよびβ両サブユニットと結合することがわかった。そのうちβについては、ペプチド断片化後、インヒビター結合ペプチドのアミノ酸配列決定により、F_1の活性部位を構成するヌクレオチド結合領域に近いAsp363がインヒビター結合に関与していることがわかった。 2.インヒビターとヌクレオチドの結合サブユニット インヒビターの結合はATPの代わりにUTP存在下でも起ること、さらにUV照射によってウリジンヌクレオチドがF_1蛋白に共有結合することを見出した。[α-^<32>P]UTPを用いて形成したF_1インヒビター複合体のSDS-PAGE、オートラジオグラフの結果はヌクレオチドがATPaseインヒビターを結合していないF_1のα、βサブユニットに結合することを示した。 以上のことより、インヒビターはF_1の3つの触媒部位の内1つだけに結合し、残る2つの触媒部位にATPとADPをそれぞれ結合した状態、すなわち代謝回転の過程のままで反応を停止させると結論される。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)