Project/Area Number |
05680585
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
徳富 哲 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (90142009)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | フィトクロム / 光情報受容 / 光変換反応 |
Research Abstract |
フィトクロムは緑色植物の光形態形成反応に関する光情報の受容を行う色素蛋白質であり、PrとPfrの二つの吸収型を持ち、両者の間を可逆的に光変換し、Pfrが生理反応を誘き起こす。本研究では、(1)大腸菌遺伝子発現系により様々なアポ蛋白質を調製し、(2)それらに発色団類似物質を加えてホロ蛋白質を再構成し、(3)それらの光変換およびそれにともなう分子構造変化の解析を行い、応募者が光変換について提案している“H+移動をともなう異性化反応"機構の検証を行うとともに光情報変換分子機構の解明の糸口を探る事を目的としていた。 まず最初に、報告されているエンドウ・フィトクロムDNA配列を用いてPCRにより、可逆的光変換能を有する発色団含有ドメイン(smallフィトクロム)に対応するDNA配列を得て、マルトース結合蛋白質との融合蛋白質キットを用いることにより、大腸菌での発現・精製を試みた。その結果、通常の条件では大部分の発現体は封入体内に封入されてしまい、可溶画分にはほとんど検出できなかった。そこで封入体の可溶化を試みたがうまくいかなかった。その後DNA配列の長さや発現の条件を変えてみたが、(2、3)の目的に叶う発現系はまだ得られていない。 これとは別にlargeフィトクロムやintactフィトクロムを用いて(3)の解析を進め、1;発色団からのH+脱離が光変換経路のPrからIbl(褪色型中間体)の過程で生じているいる事、2;光変換に伴ってsmallフィトクロム中の或トリプトプァン残基の周囲の微環境がより疎水的になる事、3;N-未満ドメインのalpha-ヘッリクス化が起きる事(論文発表リスト参照)を見つけた。
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