膜結合型細胞増殖因子HB-EGFの細胞膜上での発現を調節すタンパク質の解析
Project/Area Number |
05680624
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
目加田 英輔 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20135742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田村 俊秀 久留米大学, 分子生命科学研究所, 日本学術振興会特別研
岩本 亮 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10213323)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | HB-EGF / ジフテリア毒素 / リセプター / DRAP27 / CD9 / 細胞増殖因子 |
Research Abstract |
HB-EGFはEGFファミリーに属する膜結合型細胞増殖因子であるが、一方でその膜結合型フォームはジフテリア毒素(DT)のリセプター(DTR)となっている。我々は、DTの側からこのタンパク質の解析を進めてきており、これまでに次のことを明らかにしている。(a)DTRにはDRAP27と命名した膜タンパク質がアソシエートしていること、(b)DRAP27のcDNAクローニングを行い、(c)細胞膜を4回貫通する膜タンパク質で、血小板等で見つかっているCD9抗原のホモローグであること、(d)DRAP27は細胞表面のDTR数を著しく上昇させること、等である。本研究の目的は、膜結合型細胞増殖因子としてのHB-EGFの作用にDRAP27がどのような生理的役割を果たしているかを解析することであり、以下に述べる結果を得た。 DRAP27は、それ自体はDTに結合性を持たないが、DTR/HB-EGFとコンプレックスを形成し、細胞表面のDTR量を10-20倍上昇させる。はじめに、DRAP27は、細胞表面での膜結合型HB-EGF分子数を実際に増やしているのか、タンパク量自体は変えていないがDTRとして働く機能的なHB-EGFの量を増やしているのかを検討した。その結果、DRAP27は細胞表面のDTR/HB-EGF分子数そのものを増やすのではなく、むしろDTR/HB-EGF分子とアソシエートすることで機能的なDTRの形成を助けていることが明らかになった。次に、膜結合型細胞増殖因子としてのHB-EGFの作用についてDRAP27が同様な効果を持っているかどうかを調べた。その結果、HB-EGFは膜結合型の状態で隣接した細胞に細胞増殖作用を示し得ること、DRAP27はこの作用を著しく増強することが示された。このことは、膜結合型細胞増殖因子の作用機構を理解する上で極めて重要な事実であると考えられる。これについては、今後のさらなる解析を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)