Project/Area Number |
05680731
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
樫原 康博 岡崎国立共同研究機構, 生理研, 助手 (00161018)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 運動神経細胞 / 栄養因子 / 筋 / cDNA / クローニング / にわとり胚 |
Research Abstract |
胎生期の運動神経細胞の生存は筋由来の栄養因子に依存すると仮定されているがこの因子の同定は未だ成功していない。自然細胞死期の鶏胚の下肢筋より抽出したmRNAをアフリカツメガエル卵母細胞に注入することで発現する分泌蛋白を自然細胞死期の鶏胚(chick embryo in ovo)に投与すると腰髄運動神経の自然細胞死が阻止されることを見いだした。さらに、分泌蛋白は、培養運動神経細胞の生存を促進した。これらのの結果をNeurosci.Lett.に投稿した。この実験系をアッセイ系として下肢筋由来運動神経栄養因子のcDNAクローニングを企画した。この目的のために、先ず、蔗糖密度勾配法により栄養因子活性蛋白を生産するmRNA分画を得た。ついで、京都大学医学部中西研究所で、このmRNA分画を用いて、cDNAライブラリーを作成した。40万pfuのライブラリーの作成に成功した。この作成したcDNAライブラリーの中に、栄養因子活性を持つ蛋白を発現するcDNAが存在するかを検討するために、cDNAライブラリーのファージを増殖させcDNAを精製した。この精製cDNAを用いてin vitroでcRNAを作成し、これを卵母細胞に注入した。mRNAの時と同様に、これによって発現する分泌蛋白を培養運動神経細胞に適用し、生存が促進するかを検討した。その結果、cRNAの代わりに、蒸留水を卵母細胞に注入して得られた蛋白を投与した群に比べ、cRNA由来分泌蛋白投与群の運動神経細胞の生存数が有意に増加した。従って、運動神経細胞の栄養因子活性を有する蛋白をコードするcDNAを含むライブラリーを作成できたと結論され、本件の研究計画が達成された。
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