Project/Area Number |
05710054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森 周司 長崎大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (10239600)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 図形知覚 / 図形輪郭 / 視覚探索課題 / 反応時間 / 正答率 |
Research Abstract |
本研究は、図形輪郭の連続/不連続を識別するメカニズムを視覚探索課題を用いて検討した。刺激は連続線で描かれた正方形(連続図形)と輪郭の一部が欠けている正方形(不連続図形)であり、連続図形と不連続のいずれかを目標、他方を妨害刺激として用いた。各試行の呈示刺激数は4、10、16のいずれかとし、半数の試行で目標を呈示した。被験者の課題は、目標の有無をキ-押しで反応することであり、その反応時間と正答率を測定した。 現時点で4実験が終了した。最初の3実験では、輪郭と欠落部の比率が図形識別に及ぼす効果を検討した。実験結果は、 1.輪郭と欠落部の比率が大きくなるほど反応時間は遅くなるが、図形自体の大きさは反応時間に殆ど影響しない(実験1)、 2.欠落部の比率や図形の大きさを毎試行変化させても同様の結果が得られる(実験2)、 3.1辺或いは2辺を削除した不完全な正方形を刺激として用いると欠落部の比率の効果は無くなる(実験3)、 となった。以上の結果は、図形輪郭の連続/不連続の識別が不連続部分(欠落部)の比率に依存し、図形や不連続部分の大きさには影響されないことを示している。 第4実験では、刺激と背景の輝度勾配が図形識別に及ぼす効果を検討した。刺激図形を構成する線分(緑)と背景(赤)の輝度比を0(線分輝度が0)、0.80〜1(刺激と背景が等輝度)〜2.05と変化させた。実験結果は、 1.輝度比が0.80〜2.05の範囲では反応時間は殆ど変化しない、 2.輝度比が0の条件で反応時間が最も速く、しかも図形が小さくなるほど他の輝度比の反応時間との差が大きくなる、 となった。従って、輝度勾配は、極端な場合では輪郭の連続〜不連続の識別に多少の効果を及ぼすものの、他の視覚特徴(運動、奥行きなど)ほどの効果は持たないことが分かった。 呈示刺激の網膜位置の効果に関しては現在実験中である。
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