Project/Area Number |
05710059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
本間 大一 早稲田大学, 情報科学研究教育センター, 助手 (50229267)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 認知心理学 / 顔の認識 / アフィン変換 |
Research Abstract |
本研究は、画像に加えたアフィン歪みが顔画像の認識にどのような影響を与えるかを調べるために行われた。 本年度は、上下反転(inversion)と垂直歪み(vertical distortion)の交互作用に焦点を絞って実験を行った。 18名の人物の顔画像(正面、表情なし)を2枚ずつ組み合わせてモ-フィングを施した顔画像を計153枚作成したものを刺激として使用した(これらを以下「原画像」と呼ぶ)。 原画像に以下のアフィン変換を施し、歪み画像を作成した。 ただし、垂直歪みのパラメータalphaは-1から1まで0.5ステップで変化させ、反転のパラメータdeltaは-1(上下反転)あるいは1(上下反転なし)であった。 一回の試行に原画像と歪み画像が一枚ずつ継時的に呈示され、被験者はこれらが同一の人物であるかどうかをなるべく速く判断した。alpha(5水準)×delta(2水準)×同一人物か否か(2水準)×くり返し(5水準)の、計100試行を行った。この実験中、同一人物の画像は一回の試行にのみ出現した。実験の結果、垂直歪みはinversion Effectをさらに促進することが示された。又、上下反転のない(垂直歪みのみ)場合には、垂直歪みによる正解率の有意な低下は見られなかった。以上から、顔画像が正常な向きにおかれている限りでは顔画像の認識は垂直歪み不変な情報を利用して行われるが、上下反転はそのような情報を破壊する効果を持つことがわかった。 なお、当初の予定では剪断歪みの効果に関しても実験する予定であったが、本間・高橋(1993)及び高橋・本間(1993)によって平面パタンの認識は「回転・剪断・垂直歪み」という岩沢分解よりも「回転・対称行列」という形の特異値分解によってうまく説明できることが報告されたため、本年度は実験を見送った。
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