Project/Area Number |
05710111
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会学(含社会福祉関係)
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
岩佐 淳一 茨城大学, 教育学部, 講師 (10232646)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1993: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | ニューメディア / 情報格差 / 農業パソコン / パソコン通信 |
Research Abstract |
本研究は農業パソコン利用の実態を調査するとともに、特に農業パソコン通信に焦点をあて、パソコン通信によってどのような地域農業情報ネットワークが構築されているか、それが農業情報や農業知識の獲得にどのような影響を与えているかを考察するものである。農業パソコンおよび農業パソコン通信利用者の分析をつうじて以下のことが明らかとなった。1)農業に対するパソコン利用は経営管理のための利用が多い。2)農業パソコン利用者は専業の30代から40代の男性に多く、高年齢層、女性の利用者は少ない。3)専業・兼業を問わず、パソコン利用者は他の農民より営農への関心、意識が高い。4)もともと営農にパソコンを有効に活用しようというより、機械やコンピュータそのものに対する興味、関心が先にあって、コンピュータを購入している傾向がある。5)農業パソコン通信は操作の複雑さ(コンピュータ・リテラシー)が障害となって、農業者のあいだに一般化しにくい状況である。6)農業通信ネットワークは県(改良普及所)・農協などが主体となって構築された地域的なもの、大手商業パソコン通信の農業フォーラム、個人、サークル単位の比較的小規模な農業BBS団体に大別される。7)パソコン通信による地域農業情報の交換、コミュニケーション活動はランダムにおこなわれているというより、特定の人が発する情報に関心を向けてその情報にアクセスする傾向がある。8)システム内の情報交流はシステムオペレーター等の力量、オピニオン・リーダーの在不在に左右される。9)パソコン通信の加入者・非加入者の知識の格差についてはパソコン通信によるコミュニケーションが知識の格差を生んでいるというより、パソコン通信をおこなうという動機を持つ農業者は初めから、他の農業者より農業知識を獲得しようとする志向が強いことが示唆された。
|