両大戦間期における「外地青年団」の形成・展開に関する研究
Project/Area Number |
05710169
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
上野 景三 佐賀大学, 教育学部, 助教授 (30193824)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 青年団 / 青年教育 / 社会教育 / 植民地教育 |
Research Abstract |
今年度の研究では、昨年度収集した資料と新たに収集した資料をもとに、旧植民地における「外地青年団」の成立と社会教育行政の成立の相関についての分析をこころみた。その成果の一端は、「日本・沖縄・東アジアの社会教育法制研究に関するノート」(東京学芸大学社会教育研究室編『東アジアの社会教育・成人教育法制』1993,12)としてまとめておいた。 (1)まず、「外地青年団」の成立を朝鮮、台湾、南洋群島、満州、樺太の五つに類別化してみたとき、台湾がいち早く大正3年、それに続いて南方大正11年と続いている。朝鮮では、青年団の成立は遅く、昭和10年を過ぎてからの組織化となっており、満州では青年団としての組織化の資料はまだ未見である。 (2)そのように青年団の組織化に対して、社会教育行政の成立ならびに施設の設立に関しては、(1)朝鮮では、大正10年朝鮮総督府内務部社会課設置、大正12年図書館開館、(2)台湾では、大正3年図書館開館、大正9年教育課(社会教化担当)設置、(3)南洋群島では、大正3年から各種講習会開催、大正4年内地観光団の組織化、(4)満州では、大正7年関東都督府図書閲覧場設置、大正8年関東庁学務課設置、(5)樺太では、大正5年樺太庁博物館設置、昭和5年社会教育官設置となっている。 いずれも限定された資料のなかからではあるが、旧植民地における社会教育行政の設立は、それぞれ特徴をもちながらすすめられ、青年団の設立よりも社会教育施設の設置が先行してすすんでいることがわかる。外地青年団の設立についても、それぞれに特色をもっているが、年齢階梯組織をもっていたところではいち早く、また抗日運動の程度によって青年団の組織化がすすめられたことが明らかになってきた。
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Report
(1 results)
Research Products
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