Project/Area Number |
05710185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
須藤 正彦 国立特殊教育総合研究所, 研究員 (90206566)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
聴覚障害児の音声情報の受容にかかる要素は音響的な聴取条件の良否、情報の可視性、諸感覚による相互の補償などがあげられる。本研究では聴覚、視覚、触振動感覚にて音声情報のいくつかの要素(抑揚、強弱、リズム)を強調して提示するシステムの構築、各障害児にとっての補償情報メディアの検討をすることを目指した。中、高、大学段階の聴覚障害学生については授業やコミュニケーションにおいて手話や指文字を用いることが多く(特に聾学校経験者)、ソフトウェアにて挿入した字幕や図形を賦した教材の活用は特に新出用語や事象説明には例外なく有効であること。また補聴器などを通じて聴覚的情報を主たるメディアとする聴覚障害児については聴取にかかる良好なハードウェア、豊富な聴覚経験が不可欠であり、歌唱や器楽など音楽活動と音声聴取学習の共通事項が示唆された。そこで本研究ではさらに所有聴力のわりには聴覚による音声の受容と表出が効率的でない児童2名に対して補聴器等のハードウェアおよびフィッティングにおける音域の強調のしかた、音(声)の提示法などソフトウェア面を配慮して音声受容の向上のための指導を個別におこなった。音声情報のうちの抑揚や強弱の要素は歌唱においてはメロディや強弱のリズムに対応し、音楽曲では高低(メロディ)、強弱が音声以上に明確かつ周期的に現われるため児童は予測性を高めながら主体的に聴く聴取活動として有益であった。これらの成果は第31回日本特殊教育学会にて報告した。
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