近世京都・大阪アクセントの比較とアクセント体系変化に関する研究
Project/Area Number |
05710256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
国語学
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Research Institution | Saitama Women's Junior College |
Principal Investigator |
兼築 清恵 (坂本 清恵) 埼玉女子短期大学, 一般教育科, 助教授 (50169588)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 近世期京都アクセント / 近世期大阪アクセント / 契沖仮名遺書のアクセント / 『和字大観鈔』のアクセント / アクセント体系変化 / 中院本『古今和歌集聞書』 / 謡曲のアクセント |
Research Abstract |
(1)原本調査を終えた近世京都アクセント資料となる後水尾院関係資料『古今和歌集聞書』・『古今聞書』・『源氏清濁』(いずれも京都大学付属図書館中院文庫蔵)と釈文雄『和字大観鈔』と、近世阪和アクセント資料である契沖仮名遣い書(『和字正濫鈔』『和字正濫通防抄』)について、声調符号付きの語彙のデータベースを作成した。近世前・中期の上方アクセント資料となるこれらのデータを『近世上方アクセント資料索引』(アクセント史資料索引12)として刊行した。これらを資料として、近世京都・大阪アクセントの比較研究を行っており、近世以降の京都と大阪のアクセントの相違について究明しているところである。 (2)近世京都アクセント資料として有効と考えられる謡曲関係資料の調査を行った。作曲者が判明しており、多くの番数の残されている観世流伝本を扱うのが最適と思われるが、原本の所蔵者が不明のものもあり、取り敢えず、元頼本の写真を入手し、現在調査を続行している。また、謡伝書のうち、『音曲玉淵集』の伝本調査を行ったが、後刷りのものにアクセントについての注記のあるものが見つかった。 (3)近世期アクセント資料と考えられる売豆岐神社本『古今和歌集』の原本調査を行った。これは、大量の声点が差されているほか、近世期のものと思われる胡麻章や音韻に関する注記がある。近世の古今伝授資料としても貴重なものと考えられる。この種の胡麻章を施した古今伝授資料が他にも多数あり、近世京都アクセント資料として有効と思われるので、資料調査を続行している。
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Report
(1 results)
Research Products
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