• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

近世期における怪談集・奇談集の研究

Research Project

Project/Area Number 05710266
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 国文学
Research InstitutionKyushu Women's University

Principal Investigator

樫澤 葉子  九州女子大学, 文学部, 講師 (90227190)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords読本 / 前期読本 / 怪異小説 / 怪談 / 奇談
Research Abstract

本研究は、近世中期に流行した怪談集・奇談集のうち、特に中国白話小説に直接には影響を受けなかったと思われる作品を網羅・整理して、これまでほとんど行われなかった体系的な研究をめざし、その上で、時期的特徴や地域的特徴、あるいは注目すべき個々の作家や作品について考察することを目的とした。そのために、国立国会図書館や国文学研究資料館をはじめとする諸機関にて書誌調査をし、資料等を収集した。その結果、得られた成果の概要は以下の通りである。1.時期的特徴と地域的特徴について(1)享保期には怪談集はあまり作られず、そのほとんどは京・大坂板である。(2)元文〜寛延期になると一転、その大勢が江戸板になる。その中心は、教訓奇談と言うべきものや、多くの説話を集めた奇談集である。(3)宝暦期では、大坂で吉文字屋市兵衛の活動があるが、全体的にはやはり江戸板が優勢であり、それらは教訓性・知識性に富む。(4)明和期に入ると再び状況は一変し、京・大坂板が主流を占める。そうした傾向は安永〜天明期まで続くが、それらは前期までの江戸板に比して、より通俗的な教訓を述べるなど、質的に大きく変化した。2.清涼井蘇来は今回注目した作家であるが、まず書誌調査によりその著作を整理し、その上で、『今昔雑冥談』の中に登場人物の性格描写が行われていることなどを考察した。文学史的に注目すべき作家と思われるが、今後も研究を進めていきたい。3.怪談集においては、本屋またはその周辺作者の手になると思われるものが多く、書肆の活動は重要であるが、中でも吉文字屋(鳥飼酔雅)に着目した。『著間雑々集』の序では酔雅は虚実論を展開し、その文学観を明らかにするが、例えば、『本朝国語』は、江戸板の奇談集を倣って作られたことが明らかであることなどが知られた。流行に敏感であった吉文字屋の活動をより広く深く調査し、明らかにすることも、今後の課題としたい。

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi