Project/Area Number |
05730001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
経済理論
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
佐藤 寿博 福島大学, 経済学部, 助教授 (60170768)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 公共財 / 耐久財 / 効率性 / 公正 |
Research Abstract |
公共財の耐久財という性質を考えてみるとき、基本的にはその消費財もしく生産活動への投入物という二つの側面が注目される。そのうち、今回の研究では、公共財の消費財という側面に焦点を限定することとした。 まず最初に、公共財を含む多期間経済成長モデルを構築した。このモデルの基本的特徴は、消耗分をのぞき、公共財の供給量が時間が経過しても減少しないという特性(消費の垂直的同時性)を組み込んだことである。 簡単な数値モデルを用いたシミュレーション分析の結果を参照にしつつ、そこから得られた成果のひとつは、第1世代が供給した公共財を、第2世代以降もそのまま消費し続けるという、いわば世代間にわたる「ただ乗り(free rider)」現象が生ずるということであった。これは、きわめて現実的側面を特徴づけるものと考えられる。むろん、このような資源配分の時間経路は、少なくとも公正という厚生経済学の要求に合致するものではない。 そして、そのような帰結が得られる理由の一つは、世代間にわたる所得移転の方向が、過去から未来へという(この場合には公共財を通じた)一方向のみに限定されているためである。そこで、研究の第2段階として、未来から過去への所得移転の可能性をモデルの中に組み込んでみた。具体的には、公共財の初期供給時点において、建設国債を発行し、それを将来世代が順次償却していく。このような世界においては、初期時点での社会的初期付与量の制約を受けながらも、公共財の供給量が、最初のモデルでの供給量を上回り、効率性及び公正という二大基準により合致する時間経路がえられることがわかった。 現時点では、以上に成果を論文として公表すべく、準備を進めているところである。しかし、残された課題も非常に多く、ひきつづき研究を進めたいと考えている。
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