日本の商取引慣行に関する一考察(垂直的市場構造下での建値制の意義を中心に)
Project/Area Number |
05730049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Commerce
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
伊藤 一 小樽商科大学, 商学部, 助教授 (10241415)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1993: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 流通システム / 建値制 / 垂直的市場構造 / 商取引慣行 / 小売価格形成 / 家電業界 / 加工食品業界 / リベート |
Research Abstract |
本研究目的である建値制度の実態調査、市場機能、小売価格形成への効果についての実証的分析により以下の点が解明された。 今年度は特に建値制度とリベート、協賛金等の補完的関連について、対象業種(家電、加工食品、酒類(ビール))についてヒアリングにより実態調査を実施し、リベートの歴史的存立プロセスと現在の建値制度の補完的作用の実態について整理ができた。 次に垂直的市場構造下における価格形成メカニズムという包括的理論問題をふまえ、わが国の建値制度の小売価格形成への関連については、価格形成主体がメーカーから川下の小売業(特に大規模小売業)への移行と同調する形でメーカーによる建値制度が崩壊しつつある。当該動向は独禁法ガイドライン提示で象徴される法規制等の強化により、今後も加速するものと予想される。当該調査資料から得た仮説について検証可能な部分の研究を現在進めており、第一段階で提示した「既存理論研究・調査報告のサーベイ」、「論点整理」を追加し、今春、付属経済研究所のディスカッションペーパーとして脱稿し、日本商業学会(北海道部会)での学会発表の後、商学討究・第45巻2号(1994)により公表予定である。 尚、残りの研究項目「メーカー多元的価格行動とチャネル政策との関連性、水平的競争構造、垂直的市場の特性」についての調査は、認可された科研費用が要求額を満たなかったため、アンケート調査実施費用と当該データの解析に必要な設備費(コンピューター)が不足し、今後の研究課題として平成6年度科研費(奨励研究(A))に追加申請中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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