Project/Area Number |
05740003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 浩行 東北大学, 理学部, 助手 (60232469)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 有理点 / モ-デル・ヴェイユ郡 / 楕円曲面 / 準楕円曲面 / K3曲面 |
Research Abstract |
代数函数体上定義された1次元アーベル多様体である楕円曲線、及びその特殊化として得られる準楕円曲線を主に研究した。 ネロンの極小モデル理論により、これらの曲線の有理点の研究を、それぞれ代数閉体上定義された楕円曲面、及び準楕円曲面上定義されるのファイブレーションの切断を研究することに帰着させ、曲面上の交点理論やその上に定義されたファイブレーションの退化理論などにより次の結果を得た。 (1)標数2、及び3の体上定義された単有理準楕円曲面のモ-デル・ヴェイユ郡、ネロン・セベリ郡、準楕円ファイブレーションの退化、及び曲面、切断の定義方程式などの決定。 (2)正標数の代数閉体上定義された楕円曲面で、特に射影直線上のファイブレーション構造を持ち、切断のなす郡(モ-デル・ヴェイユ郡)が有限郡となる場合のモ-デル・ヴェイユ郡、退化の様子、及び曲面、切断の定義方程式などの決定。 上記(2)の曲面は超特異曲面と呼ばれる正標数特有の曲面であり、非常に興味の持たれる対象であり、中でもK3曲面の場合、上記性質、即ちモ-デル・ヴェイユ郡が有限となる場合をほぼ決定できた。その結果、これらは有理曲面で上記の性質を持つものからのフロベニウス基底拡大で得られるという顕著な性質を持つことがわかり、一般の超特異曲面に対しても類似の性質が成り立つことを予想する根拠となる。これら事実は大変興味深く、標数0の場合に進んでいる多くの研究との関連から、今後更に発展させたい。
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