Project/Area Number |
05740037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
青木 昇 立教大学, 理学部, 講師 (30183130)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1993: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | L関数 / 代数体 / イデアル類群 / 楕円曲線 / セルマ-群 |
Research Abstract |
大域体のアーベル拡大におけるL関数の特殊値に関するグロス予想の研究として、次の三点に重点を置いて研究した。(1)エタールコホモロジーを用いたグロス予想の定式化とそれによる一般化。(2)代数体の場合のグロス予想と岩沢理論との関係。(3)代数的トーラスや楕円曲線のL関数の特殊値との関係。 (1)について:代数体の場合にグロス予想を一般的に証明することに成功した。その際、グロスのレギュレーターのエタールコホモロジーによる定式化が重要な点であったと思われる。実際に証明したのは、より強い形の関係式であり、グロス予想自身はその関係式から容易に導かれる。この関係式は、このタイプの関係式としては最も強い形をしており、定式化も自然なので、より本質的なものであると思われる。従って、関数体の場合のグロス予想、あるいは楕円曲線のメイザーとテイトの予想に対しても、この形の精密化が可能であると期待できる。 (2)について:グロス予想の証明においてもう一つ重要であったことは、巡回2巾拡大においてシュテッケルベルガ-元をあるフィッチングイデアルで表せるという事実であった。一般のアーベル拡大においては、これは岩沢理論における未解決問題の一つであり、この方向からの研究が今後の課題である。又、関数体の場合は、それに対応する等式はすでに知られているので、それを用いてグロス予想が証明できると期待される。 (3)について:論文"Selmer groups and ideal groups"において、楕円曲線のセルマ-群と代数体のイデアル類群との関連を調べた。この結果を用いて、特別な形の楕円曲線に対して、そのテイト=シャファレビッチ群の位数に関するバーチ=スイナ-トンダイヤー予想の弱い形の合同式が証明できた。
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