Project/Area Number |
05740041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中島 啓 東北大学, 理学部, 助教授 (00201666)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 超ケーラー構造 / 箙多様体 / インスタントン / モジュライ空間 / カッツ・ムーディ・リー環 |
Research Abstract |
超ケーラー構造を持つ多様体の新しいクラスとして「箙多様体」と呼ぶものを新たに導入した。これは、Kronheimerとの共同研究で導入したALE空間上のインスタントンのモジュライ空間を一般化したものである。そして、箙多様体の幾何学をさまざまな観点から研究した。特にシンプレクテック幾何的な立場から、箙多様体が非常に自然なラグランジアン部分多様体を含むことを示した。また箙多様体のホモロジー郡がモ-ス理論によって計算されることを示した。しかし、一番特筆すべき点は、箙多様体のラグランジアン部分空間の上の構成可能関数の空間上に、カッツ・ムーディ・リー環の表現を構成したことである。更に、箙がディンキン型のときには、既約表現空間が中間次元のホモロジー郡と同型になることを示した。 また、箙がディンキン型のときには、箙多様体がインスタントンのモジュライ空間となることから、上の表現を構成する際にあらわれた対象がパラボリックバンドルのモジュライ空間になることを指摘した。これは、ALE空間でないような底空間を持ってきたときにも意味があるので、理論を一般化することが期待される。さらに、数論にも対応物があり、これはヘッケ対応、またはヘッケ作用素と呼ばれているものがあることが分かった。箙多様体自体は、有限体上でも定義できることが分かったので、これも今後の発展が期待できる。
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