Project/Area Number |
05740115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
星野 弘喜 福岡大学, 理学部, 助手 (80238740)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 反応拡散方程式系 / 大域解 / 漸近挙動 / 漸近解 |
Research Abstract |
有界領域に於ける斉次ノイマン境界条件下の反応拡散方程式系の時間大域解の漸近挙動に関する研究を行ってきた。特に(1)単純非可逆化学反応の数理モデルの方程式系の大域解の定数定常解に一様収束する速さ、(2)伝染病のモデルに対しての(1)と同様の研究、(3)(1)に関しての更なる情報、すなわち初期値がある条件を満足するとき、扱う方程式系の漸近解を構成することにより系の大域解の下からの評価を求める:以上の3点を中心に研究を進めてきた。 (1)に対しては、今年度前半に海外の学術雑誌に掲載の許可を得ることができた。(2)については今年度前半に論文に纏め海外の学術雑誌に投稿し、現在審査されている。(3)は今年度後半に取り扱い、最近結果を得ることができ、現在はそれを論文に纏めているところである。 更に化学、生物学等に現れる反応拡散方程式系の時間大域解の漸近挙動についての興味深いと思われる性質を、(3)の研究で得られた手法を主要な手がかりとして調べることにより、ある一つの一般論の構成を目標にした研究を行っている。(3)に於いては、未知関数は2つであり、ある種の保存則が成り立っていた。このときはポアンカレンの不等式が重要な役割を果たすことが明らかになった。しかし、未知関数の個数が3以上の場合は(3)で得られた手法のみでは取り扱いが不十分な方程式系があることを研究者自身が既に確認している。この点の克服が次年度の第一の研究課題である。今年度は未発表の文献の収集、他研究者との情報交換及び共同研究の打ち合わせを科学研究費補助金により頻繁に実行してきたが、次年度は更に活発にそれらを行わなければ、研究の十分な進展が望めないと思われる。その為の科学研究費補助金の必要性、重要性を真に痛感している。
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