Project/Area Number |
05740165
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石川 壮一 東北大学, 理学部, 助手 (50184479)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 3核子系 / 量子力学3体問題 / 3体力 / 荷電独立 / 核子-重陽子散乱 / 電子散乱 / 相対論的効果 / 終状態相互作用 |
Research Abstract |
1.量子力学的3体散乱問題を、座標空間で積分方程式を解く形で定式化した。この定式化に従い、現実的な核子間ポテンシャルに対して、3核子散乱を数値的に精密に計算するコードを完成した。この結果、これまでに幾つか提案されてきている現実的な核子間相互作用モデルに対して、低エネルギーの核子-重陽子散乱の物理量を、高精度で理論的に計算できるようになった。 2.核子-重陽子散乱の偏極量に対して、核力モデルの違い、3体力、荷電独立性の破れの効果を調べた。その結果、これらの効果を考慮しても、現在までに得られている実験結果との間に系統的な食い違いが存在する事が解った。これは、核力に対して新たな検証が必要である事を示している。 3.低エネルギーでの陽子-重陽子放射捕獲反応の偏極量に対して3体力の存在がどのような効果を与えるかを理論的に予言した。これらを、現在、九州大学で進行中の精密実験と比較する事により、3体力のモデルの検証がなされることが期待される。 4.3体系の分解反応の応答関数を、終状態相互作用を正確に取り入れて計算する為の新しい定式化を行った。この定式化を用いて、電子による^3Hと^3H原子核の分解反応の応答関数を、運動量移行が200MeV/cから500MeV/cで、準弾性散乱領域の反応について計算し、M.I.T.で得られた実験データと比較した。その結果、終状態相互作用の効果と、更に核内における核子の流れ演算子に対する相対論的補正の重要性が明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)