Project/Area Number |
05740204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 啓行 大阪大学, 教養部, 助手 (60223179)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 放電型イオン源 / 熱イオン化型イオン源 / 質量分析 / マイクロクラスター |
Research Abstract |
本科研費をもちいて、サンプル原子と一次イオン原子の混合マイクロクラスターの生成をおこなうための二つのタイプの一次イオン源の開発をおこなったので報告する。 1.放電型イオン源の改良 1.1イオン源の制作:サドルフィールド型の電場を利用した放電型イオン源のイオンを取り出していない側のグランド電極に、キセノンイオンと共に一次イオンとして取り出したい金属を、取り付けられるような電極を制作した。 1.2実験:以下の二つの理由により、セシウムを一次イオンに含めるためにセシウムの炭酸塩、水酸化物を制作した電極に取り付け、水銀をサンプルにもちいて質量分析をおこなった。(1)セシウムはイオン化ポテンシャルが低い。(2)水銀・セシウム混合クラスターのサイズ分布を、市販の熱イオン化イオン源を使用したイオン衝撃によって得ている。 1.3結果:水銀セシウムクラスターイオンも観測されたがキセノンのみによる場合とほぼ同様なスペクトルであった。セシウムのイオン源としては強度が不十分であることがわかった。 2.熱イオン化型イオン源の開発 2.1イオン源の制作:加熱によりセシウム蒸気を発生させ、蒸気中にタングステン線を張り15Aの電流を流し、その表面電流でセシウムをイオン化する一次イオン源を制作した。 2.2実験:炭酸セシウムを加熱して一次イオンをつくり、水銀をサンプルとしてセシウムクラスターの質量分析をおこなった。一次イオンのセシウムの電流を測定した。 3.3結果:加速電圧500Vでn=1000までの水銀セシウムクラスターを観測した。一次イオンのセシウムの電流は0.1mAであり、市販のイオン源の数百倍であった。なお100pAの(Hg)_<12>Cs^+イオンを得ることができた。
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