強相関電子系物質のパルス強磁場を用いた弾性定数・音波吸収係数の測定
Project/Area Number |
05740232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
鈴木 孝至 広島大学, 理学部, 助手 (00192617)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 連続波法超音波装置 / 強相関電子系 / 近藤効果 / パルス強磁場 / 弾性定数 / 近藤半導体 / 比熱 / dHvA効果 |
Research Abstract |
○研究実績の概要 阪大強磁場施設のパルス磁石を用いて超音波測定するために必要な、試料ホルダーの設計および製作を完了させた。更に、パルス強磁場を用いた超音波実験では、超音波の測定法を従来のパルスエコー法から連続波法に移行する必要がある。本科研費で購入した線形広帯域高周波検出器を用いて、この連続波法超音波装置を試作した。現在のところ音速分解能は約10^<-6>を得ており、本研究計画で目指した性能をほぼ達成した。 本研究の計画は、(1)試料ホルダーの製作と連続波法超音波装置の試作、次に、(2)共同研究者である広大総合科によるdHvA効果測定に十分な品質を備えた強相関電子系物質CeNiSnの単結晶育成を待って、この試料のパルス強磁場を用いた超音波実験、の順で進められる予定であった。計画(1)は、上述したように達成された。一方、計画(2)については、未だ純良単結晶が得られていないので残念ながら未了のままである。この点に関しては、今後もこの研究計画を継続し、純良単結晶が得られ次第測定を行う予定である。 その他、本研究者が、CeNiSn系に関して平成5年度中に得た研究成果を以下に述べる。(その詳細、およびその他の研究に関する詳細については、裏面の「研究発表」欄参考)。 ○CeNi_<1-x>PT_xSnの比熱測定 CeNiSnの近藤準粒子バンドに低温で開くギャップは、Ptのドープにより破壊される。CeNi_<1-x>PT_xSnの比熱の温度依存性から、この原因がPt導入による格子系の乱れによる事が明らかになった。これは、CeNiSnのギャップがコヒーレンス効果によって形成されたものであることを強く示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)