フォトンの強い局在:大規模シミュレーションによるモデリングと可視化
Project/Area Number |
05740246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
矢久保 考介 北海道大学, 工学部, 助教授 (40200480)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ランダム / フォトニツク・ギャップ / シミュレーション / 強局在 / 強制振動子法 |
Research Abstract |
本研究ではまず第一に、非線形性を有しない理想的な2種類の誘電媒質をランダムに積層した系の光モード解析を行った(2種類の媒質の屈折率は現実の物質を想定して設定された)。はじめにフォトンのスペクトル密度分布を我々が開発した強制振動子法により計算し、誘電媒質の超格子構造に起因したフォトニック・バンドギャップがランダムネスによりどの様に壊されていくかを調べた。次にこの様にしてできたギャップ内準位に属する光のモード・パターンを強制振動子法によって計算した。その結果、積層方向(z-方向)に対して光の強局在が起こりうることを明らかにした。また、局在長などの局在特性とフォトニック・ギャップの関係を明確にし、強局在状態を得るための基本的な条件を明らかにした。また、x,y-方向に対しても光を閉じ込めるために、上述のランダム超格子を第三の誘電媒質(クラッディング)で取り囲むことによって作られる系を考えた。クラッディングは、光の回り込みを許す働きをするため、z-方向に対する光局在を弱める効果を持つと考えられるが、計算の結果この様な系においてもなお光の強局在が維持されることを明らかとなった。さらに本研究では、光導波路に非線形性を導入し、モデルをより現実的なものにし、実験的に光の強局在状態が観測される可能性について議論した。計算の結果、媒質の非線形性は局在光モードの自己収束現象を引き起こし、局在をさらに強める効果があることが明かとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)