日光火山群噴出物のK-Ar年代およびNd同位体比の測定
Project/Area Number |
05740329
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐々木 実 弘前大学, 理学部, 助手 (00196180)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 日光火山群 / K-Ar年代 / 東北日本弧 / 島弧火山活動 / 玄武岩 / 安山岩 / デイサイト |
Research Abstract |
日光火山群のうち女峰赤薙山から日光白根山まで、ほぼ東西に山体が配列する地域を東部地域、栃木県-群馬県境にほぼ南北に山体が配列する地域を西部地域と呼ぶ。今回西部地域の活動年代が不明であった諸火山、根名草山、四郎岳、錫ヶ岳、笠ヶ岳、三ヶ峰、沼上山、皇海山、庚申山、袈裟丸山の試料について、K‐Ar年代測定をおこなった。これらのうち大気Ar混入率が100%を越えた根名草山、袈裟丸山の試料を除く12試料について年代値が決定された。 測定結果は以下の通りである:四郎岳:2.219±0.057Ma;錫ヶ岳:2.102±0.124Ma;2.696±0.169Ma;笠ヶ岳:2.372±0.240Ma,1.320±0.476Ma;三ヶ峰:2.291±0.140Ma,2.163±0.097Ma;沼上山:0.558±0.888Ma,1.140±0.143Ma;皇海山:0.916±0.042Ma;庚申山:0.905±0.108Ma,1.065±0.148Ma; これらのデータと、日光火山群東部地域の既存の年代から、日光火山群の活動史は以下のようにまとめられる: 3〜2Ma:西部地域北部におけるの安山岳〜デイサイトの活動 1Ma前後:西部地域南部における玄武岩〜安山岳の活動 0.5Ma〜0.3?Ma:東部地域東部女峰赤薙山の活動(玄武岩〜デイサイト) 0.3Ma前後?:東部地域中央部の旧期溶岩円頂丘群(デイサイト)の活動 0.2〜0.1Ma:東部地域中央部の男体山(玄武岩〜デイサイト) 0.1Ma以降:東部地域西部の三ツ岳、日光白根山の活動(デイサイト) 以上のように時間と共に活動の位置、マグマの性質が変化したことが明らかになった。 なお、東部地域のK-Ar年代測定、およびNd同位体比の測定については、試料の調製まで終了しており、近日中に測定をおこなう予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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