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素反応過程における非断熱遷移の理論的研究

Research Project

Project/Area Number 05740374
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Physical chemistry
Research InstitutionOkazaki National Research Institutes

Principal Investigator

南部 伸孝  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (00249955)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords非断熱遷移 / フルオロフォルミルラジカル / 電子状態 / 振動準位 / スプライン関数 / 三原子分子 / 反応動力学 / 光解離過程
Research Abstract

本研究の当初の目的は一自由度二状態モデルを取り上げ、非断熱遷移の古典的描像を得ることであったが、本年度は主にこの問題を応用する実際の系であるFCOラジカルの電子状態と振動準位の研究を行った。
三原子分子の反応動力学を行う上で、計算精度の高い理論計算により求められた電子状態のポテンシャルエネルギー曲面が必要になる。そこで一般には、分子軌道法を基に求められた様々な核配置におけるポテンシャルエネルギーのデータをうまく再現するような解析関数が定義される。定義された解析関数は最小二乗法などにより最適化が行われる。得られた解析関数はポテンシャルエネルギー曲面として反応動力学の計算において用いられることになる。しかし、実際にはこの最適化に膨大な労力と経験さらには時間を要することとなっているのが現状であり、場合によっては誤った結果となっているものも見られる。そこで、本研究では三変数空間(具体的には、FCとCO核関距離及び結合角)におけるスプライン関数を導入することにより、ある核配置におけるポテンシャルエネルギーの値及び一次微分値と二次微分値を分子軌道法により求めたポテンシャルエネルギーのデータから補間することができるプログラム自ら開発した。このプログラムを用いることにより三原子分子の振動準位の計算のみならず、反応動力学を精度よく行うことが出来る。一方、今までこの方法は理論計算を行う上で解析関数により定義されたポテンシャルエネルギー曲面を用いた方が容易にしかも計算時間を必要とせず比較的小さなコンピュータで行うことが可能であったため優れた方法とは考えられていなかった。しかしながら、近年のコンピュータの進化は目まぐるしいものがあり、一年で2倍の性能向上がみられると予想され、実現されている。これは、CPUの性能向上のみに終わるのではなく、システム全体の性能が向上している。このこと踏まえ、反応動力学の研究も質が求められていると考えている。
FCOラジカルの紫外吸収スペクトルの帰属と光解離過程の研究では以上のプログラムを用い、実験グループにより観測されている系列I及びIIの吸収スペクトルの振動準位を理論的に再現することが出来た。今後は、解離極限より高いエネルギー領域で観測されている系列IIIの理論的解析を行う予定である。また、このエネルギー領域では二つの電子励起状態が非交差を起こしているため、非断熱遷移も光解離過程に関与してくるものと考えられる。

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Shinkoh NANBU: "Potential Energy Surfaces of Some Low-Lying States of Fluoroformyl Radicul FCO" Chemicul Physics. (1994)

    • Related Report
      1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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