Project/Area Number |
05740426
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
工藤 昭彦 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (60221222)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 層状化合物 / チタン酸アルカリ / K_2Ti_2O_5 / 発光 |
Research Abstract |
層状構造を有する種々のチタン酸化物の発光を調べた結果、K_2Ti_2O_5が室温で420nmに極大をもつ青色発光を示すことを初めて見いだした。いままで、チタン酸塩の発光は広く研究さらてきたが、室温付近で発光を示すものは非常に稀である。室温で発光する他のチタン酸塩として、Ba_2TiSi_2O_5が報告されている。この化合物はチタンに酸素が5配位した結晶構造をとっている。一方、K_2Ti_2O_5においても、その結晶構造はチタンに酸素が5配位したtrigonal bipyramidのユニットから成り立っている。このことから、K_2Ti_2O_5においても、この5配位状態の短いチタン-酸素間のCT遷移が室温での発光に関与していることが結論された。K_2Ti_2O_5は純な組成にもかかわらず、特異的な構造をとり室温で発光することから興味ある物質である。次に、77KでのK_2Ti_2O_5の発光および励起スペクトルを測定した。その結果、励起スペクトルをみると、室温でみられた420nm付近のピーク以外に295nmに肩が現われた。この波長で励起した発光スペクトルは495nm付近に極大を持っていた。また、495nmの発光でモニターした励起スペクトルでは、295nmのピークが大きくなったいた。これらのことから、295nmの励起が495nmの発光に対応していることは明らかになった。K_2Ti_2O_5は空気中の水を吸収しやすい性質をもっていることが知られている。そして、この495nmの発光は、空気中の水を吸収して水和状態になったK_2Ti_2O_5で観測された。したがって、この発光はK_2Ti_2O_5の層間に存在する層間水が影響していることが示唆された。このように層間の状態により発光特性が変化することがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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