Project/Area Number |
05740429
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
松本 明彦 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (90239088)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1993: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ゼオライト / プロピン / ス-ブチン / アルキン / 導電性高分子 / 吸着 / 吸着熱 |
Research Abstract |
Y型ゼオライト(HY、NaY)への、アルキンの吸着性、微分吸着熱を測定し、カチオン数・種類(Na^+,H^+)の差異による変化を調べた。炭素-炭素3重結合の反応性が高いプロピンの場合、吸着量はカチオンサイト数が0.5から51.2(個/単位セル)と増加するに従って0.3から4.2mmol/gに変化し、カチオンの種類によらなかった。これは吸着がプロピンとカチオンサイトの静電相互作用によることを示す。HYの場合、303Kでの初期微分吸着熱は160〜300kJ/molと高く、プロトンサイト数の多い試料ほど発熱が長く続いた。この発熱は、赤外吸収スペルトルのその場測定の結果と併せて、化学吸着と重合によるとみられる。NaYでは、初期微分吸着熱が80KJ程度と低く、吸着の進行に伴い微分吸着熱は50kJ/mol程度に減少する。これはプロピンの液化エンタルピー変化23kJ/molよりは高く、ミクロ細孔内での強く物理吸着を示唆する。2-ブチン吸着の場合は、カチオンサイト数・種類と吸着量変化に相関がみられなかった。2-ブチンは末端メチル基の立体障害により炭素-炭素3重結合とカチオンサイトの距離が離れ、静電相互作用が弱いためと考えられる。微分吸着熱は吸着中期(吸着量;単位セルあたり10〜20分子)で最大(180〜280kJ/mol)になった。2-ブチンは反応性が小さいため、ミクロ細孔内の強いポテンシャル場に捉えられて密度が高くなったとき反応が起こったと考えれれる。アルキンはカチオンサイト上で重合し、pi電子共役による半導体性を示すポリアルキンになることが期待される。HYゼオライト粉末を圧縮・板状にし、金蒸着により電極を取付け、プロピン吸着・反応、ヨウ素ドープに伴う直流伝導度変化を測定したが、6×10^<-12>S/cm以下であった。鎖状ポリマーの発達不十分、置換ポリアセチレンのパイエルス転移等によると考えられるが詳細は現在検討中である。
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