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ドープされたフタロシアニンの高分子化と反強磁性発現との因果関係について

Research Project

Project/Area Number 05740431
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 機能・物性・材料
Research InstitutionShimane University

Principal Investigator

廣光 一郎  島根大学, 理学部, 助手 (40199138)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywordsフタロシアニン / 反強磁性 / 薄膜 / 電荷移動錯体 / 電子スピン共鳴
Research Abstract

H_2,Ni,Co,Cu,Mn単量体フタロシアニン薄膜にヨウ素を気相ドープし、その磁性を電子スピン共鳴(ESR)法で調べた。信号強度が非常に弱いため、ESR測定では、一般の磁場変調法に加えて、マイクロ波強度も変調させる2重変調法を用いた。当初予想されたとおり、ドープ条件が磁性を大きく左右することがわかった。例えば、H_2あるいはNiフタロシアニンに室温でドープしたものでは、ESR磁化率が150K以下で減少していき反強磁性的振る舞いを示すが、100℃でドープしたものでは、磁化率が温度に依存しないパウリ常磁性を示した。このドープ温度依存性は、高分子フタロシアニンの場合にも見られたことであり、結晶構造がドープ法によって異なるためと考えられる。重要な点は、単量体フタロシアニンでは、室温でドープしたものでも3次元的反強磁性転移を起こさないことである。これは、150K以下でESR磁化率が減少していくときに、ESR信号の線巾が発散しないことからわかる。一方、高分子の場合には、200K前後で反強磁性転移を起こすことがわかっている。以上の結果は、長距離磁気秩序の形成には高分子の方が有利であることを示唆している。高分子では軸方向の分子配列が共有結合によって秩序づけられており、磁気的相互作用の乱れが少ないためと解釈される。Co,Cu,Mnフタロシアニンでは、ドープ温度に関係なく、反強磁性的振る舞いは少なくとも80K以上で観測されなかった。これらの場合には、中心金属がスピンを持っており、ドープによってリガンド上に誘起されたスピンと相互作用するため、H_2,Niの場合とは異なる磁性を示すと考えられる。

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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