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寄主植物を介してゴール形成アブラムシに働く自然選択および集団の遺伝的構造

Research Project

Project/Area Number 05740460
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 生態
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

秋元 信一  北海道大学, 農学部, 助手 (30175161)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywords自然選択 / ゴール / 遺伝的多様性 / 寄主選択 / アブラムシ
Research Abstract

ゴール(虫こぶ)を形成するTetraneura属のアブラムシを用いて、寄主植物はそれに寄生する植食性昆虫の集団に対してどのような選択要因として働くのか、また昆虫の集団にはどのような遺伝的変異が保たれているのかを野外実験およびアイソザイム多型の分析によって調べた。有翅型は秋に寄主を選択し、その寄主上に繁殖集団が形成される。寄主植物はさまざまなレベルで表現型変異を示すものの、有翅型が寄主選択を行う秋と、幼虫がゴール形成を行う早春の間に時間的なずれがあるために、有翅型は幼虫にとって最適な寄主の状態を評価することが難しい(Moran and Whitham.1990)。本研究では、とりわけ、寄主植物の芽ぶき時期の多様性が、それを寄主とするアブラムシ集団にどのような影響を与えているのかを調べた。同じ地域に分布し、芽ぶき時期の異なるハルニレより卵を採り、同一温度条件下でふ化させると、卵のふ化時期は寄主木間で有意に違わないことが明らかになった。このことから、有翅型は幼虫にとって好適な木を見分けることができないことが示唆された。ゴール内での産仔数を重回帰分析によって解析したところ、ふ化時期には安定化選択が働いていることが明らかになった。ゴール内の産仔数は早くふ化した個体ほど多かったものの、早くふ化する個体ほど餌不足による死亡率が高かったため、結果的に、中間段階の時期にふ化する個体の平均産仔数が最も高くなった。ところが、木ごとにふ化時期が異なるために、集団レベルで見ると、アブラムシ集団には多様化選択が働いていた。酵素多型に対する種間比較の結果もこの考えを支持した。結局、有翅型の寄主に対する低い評価能力が多様化選択を生みだし、その結果、種内の遺伝的多様性が維持されると結論できる。

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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