Project/Area Number |
05740483
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大岡 宏造 大阪大学, 理学部, 助手 (30201966)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 緑色イオウ細菌 / 光化学反応中心 / 鉄イオウ中心 / チトクロムc |
Research Abstract |
今年度の研究において得られた成果は以下のとおりである。 1.レーザー閃光照射実験によるナノ秒オーダー解析 昨年度に得られていた反応中心の粗精製標品をさらに精製し、最終的にコアタンパク(68kDa)とチトクロムc_<C551>(21kDa)からなる標品(CRC-2)を得た。フェリシアン化カリウム、アスコルビン酸による酸化-還元差スペクトルから求められたヘムcの含量は、P840あたり1.7個であった。また、27±3個のBChlaと6-8個のBChl663が存在し、アンテナサイズとしては、ほぼ最小であると考えられる。CRC-2はすでにFe-Sセンターが破壊され、定常光照射によるトトクロム_<C551>の酸化活性はみられなかった。しかしレーザー閃光照射実験では、初期電荷分離(P840^+Bchl663^-)とその電荷再結合によるP840^Tの形成、及びそれに伴う遅延蛍光が観察された。このような遅延蛍光は、二次電子受容体であるフィロキノンを除去した光化学系I反応中心においても見られる。 2.安定な電荷分離を示す複合体の単離・精製の試み 反応中心に存在するFe-Sセンターは酸素に不安定なため、精製途中で容易に破壊され、安定な電荷分離が生じない。そこで嫌気グローブボックス内での単離を試み、精製の初期段階での活性の安定性を調べた。その結果、嫌気的操作も必要だが、タンパク質そのものの不安定さが示唆された。来年度は、好熱菌のC.tepidumを材料にして複合体の単離・精製を試みる予定である。 3.チトクロムcサブユニットの一次構造解析 構造解析に必要なチトクロムcサブユニットの遺伝子はすでにクローニングを行った。今後DNA配列を決定するとともに、形質転換系の構築を検討したい。
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