A15型構造をもつ金属薄膜・微粒子の作成条件と構造解析
Project/Area Number |
05750011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
有田 正志 名古屋大学, 工学部, 講師 (20222755)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | A15型構造 / 真空蒸着 / 薄膜 / 微粒子 / タングステン / クロム / 酸素 |
Research Abstract |
W等高融点のbcc金属は薄膜,微粒子状において、Nb_3Sn超伝導体と同じ構造(A15型)をとり興味深い。Wの場合、通常の真空蒸着によると数十nm膜厚以下でのみA15型構造が見られるが、微量酸素,窒素の導入下での真空蒸着ではより厚い膜においてもこの構造が得られ、これらのガスがA15型構造を安定化していると思われる。本年度は、主に酸素雰囲気下でW,Crの蒸着、ガス中蒸発法によるCr微粒子作成を行った。1.タングステンについて(1)基板温度上昇を防ぐためNi基板上に蒸着:1mum厚のA15型薄膜作成に成功。試料温度も当該構造の出現に重要。(2)KCI等の上に蒸着:基板種のA15出現への種類。300℃で配向成長。特徴的な粒界,面欠陥等の観察、構造モデルの提唱。2.クロムについて(1)蒸着膜作成:Wと同様に微量酸素導入によりA15薄膜を作成可能。例えば酸素圧1及び4x10^<-6>torrでは不可能、2x10^<-6>torrでは可能。条件厳しくA15型Cr薄膜の例があまりない原因か。(2)微粒子作成:高い蒸発温度では多いbcc微粒子数。(3)微粒子の外形:導入不活性ガスの量により異なる外形。面欠陥による微粒子外形への影響。微粒子表面は{211},{110},{100}。観察外形は熱平衡状態のそれであろう(表面エネルギーによる考察)。原子再配列がない場合の表面構造を評価。(4)格子欠陥:高分解能電子顕微鏡像により結晶粒界,面欠陥を評価。Nb_3Ge等の欠陥と同種か(不明の点もあるが)。 以上本年度に分かったことを列記した。これらについては、日本物理学会及び日本金属学会で口頭発表を行った。現在、数編の論文にまとめ、雑誌投稿の準備を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)