Project/Area Number |
05750022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
虻川 匡司 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (20241581)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | エレクトロマイグレーション / Si(001) / Ge / シングルドメイン / 2×1 |
Research Abstract |
:本研究課題の目的は、超高真空中でシングルドメインSi(001)表面を作成し、その表面上に吸着させたGe原子の電界・電流による移動現象(エレクトロマイグレーション)を調べることである。観察は、既存の走査電子顕微鏡を使用するため、本研究費補助金は主に試料の作成部分と試料に与える電界・電流および温度のコントロール部分の作成に使用した。まず、下地のシングルドメインSi(001)表面は、面方位が精度よく決定されたSi(001)ウェファを超高真空中で加熱清浄化した後にSiをホモエピタキシャル成長して作成する。このSiをエピタキシャル成長させるためのSiの蒸着源を作製した。またGeは既存のKnudsenセルを使用して蒸着を行うこととしたが、安定した蒸着を行うためには、Knudsenセルの精密な温度コントロールが必要となる。そこで温度コントロール可能な電源システムの製作を行った。具体的にはKnudsenセルの温度をW-Re熱電対でモニターし、その温度が一定になるように電子温度調節器を使用してヒーター電流のコントロールを行うシステムである。実際のGe蒸着膜厚の評価はまだ行っていないが、Knudsenセルの温度は期待通りの精度で制御することができた。次にエレクトロマイグレーションを調べる時に試料に与える電界・電流のコントロールシステムを作製した。このシステムは、実際に試料に電流・電界をあたえる電源、試料の温度をモニターするデジタルマルチ温度計、およびそれら電源、温度計を制御するデスクトップコンピューターからなる。このうち本研究補助金は、デジタルマルチ温度計の購入、コンピューターと電源・温度計間のインターフェース、システムを制御するためのソフトウェアの開発のために使用した。作製したシステムを用いて実際に試料へ電界・電流をかける実験を行ったが、電流、温度、通電時間などを期待どうりに制御することができた。以上のようなシステムの構築を行い、下地Si(001)表面のシングルドメインを作成し、Geの蒸着に関する予備実験の段階まで行った。現在、エレクトロマイグレーションの実験を行う準備を進めている。
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