弗化物上InP電子ビーム表面改質エピタキシ-のその場制御
Project/Area Number |
05750024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
川崎 宏治 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究所, 助手 (10234056)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 弗化物 / 電子ビーム / 表面改質 / その場観察 / 表面光吸収法 / 弗素原子 / 原子オーダー / その場制御 |
Research Abstract |
弗化物に電子ビームを照射し、表面の弗素原子を族原子で置換するという表面改質のその場観察を表面光吸収法で行なうために、結晶成長装置内に光線を導入する光学系を作製した。従来観察に用いていたキセノンランプの代わりに、直進性の良いArレーザーを用いたことにより、精度良い表面観察が可能になった。さらに、表面光吸収の理論計算をもとに、透明な弗化物上での表面状態の変化をとらえられるように観察系を改良した。まず、Si基板上の弗化物の膜厚を20nmに薄くして、干渉効果を抑制することにより、従来法より検出感度を3倍高めた。そして、観察光の入射角度を、真空とSiのブルースター角に加え、真空と弗化物のブルースター角の複数で観察し、また観察光にHe-Neレーザを加え、波長も488nmと632.8nmに複数化して表面改質のその場観察を行なった。 CaF_2/Si基板温度を変化させながら、P雰囲気中で90Vの加速電圧で電子ビームをCaF_2表面に照射し、表面改質をその場観察した結果、CaF_2表面にPが1原子層吸着しているときは、波長488nmに対しては吸収を、632.8nmでは反射を示した。またCaF_2表面にPが数原子層吸着しているときは、両波長に対して反射を示した。この結果を計算結果と照合することにより、前者は誘電体的結合が、後者は金属的結合が支配的であることがわかり、それぞれCaとPの結合およびPとPの結合に対応したものではないかという予想を得た。以上より、波長及び入射角度を複数化した観測系を用いることにより、原子オーダーの表面改質の制御が行なえる見通しを得た。現在、この系を用いてInPの結晶成長を検討中である。
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Report
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Research Products
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