高温超電導体の浮上力の安定性とフラックスクリープ現象の解析
Project/Area Number |
05750053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
槌本 昌則 北海道大学, 工学部, 講師 (40207402)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 酸化物高温超電導体 / 臨界状態モデル / フライホイール / バルク材 / 安定平衡 / 浮上力 / 磁気ベアリング / フラックスクリープ |
Research Abstract |
イットリウム系酸化物高温超電導体バルク材と強力な永久磁石を用いると、大きな浮上力と安定平衡が得られる。本研究では、超電導体バルク材の磁気ベアリング・フライホイール等への応用のために、高温超電導体に磁石を近づけた時の浮上力の特性と安定性の評価に関して、数値解析と実験を行った。 まず、浮上力の垂直方向・水平方向の安定性の評価を行った。永久磁石と高温超電導体間の浮上力はヒステリシス特性を持つ。臨界電流モデルに基づいた解析コードを用いてヒステリシス特性を求め、浮上力曲線の傾きから垂直方向の安定性を評価した。ピン止め力による磁場凍結の仮定の下で、水平方向の安定性をマクスウェル応力から計算した。超電導体を冷やしてから磁石を近づけるゼロフィールドク-リングの場合より、磁石を近づけてから超電導体を冷やすフィールドク-リングの場合の方が復元力が大きいことを確認した。これは後者の方が磁束が超電導体に多く補足されているためと考えられる。 次に、超電導体の結晶構造に着目した2次元薄板積層近似コードを用いて、バルク材の粒界やクラックの影響の評価を行った。同じ臨界電流密度を用いた場合、粒界を考慮しないものよりも粒界を考慮したモデルの浮上力が小さくなることを確認した。 さらに、磁石を早い速度で超電導体に近づけた時、超電導体に誘起される総遮蔽電流の時間変化をロゴスキーコイルを用いて測定した。超電導体の浮上力の時間依存特性が、フラックスクリープ・フロー理論によって説明されることを示す実験結果を得た。 今後はフライホイールへの応用のために、得られる浮上力と復元力が共に大きい様な磁石系の最適配位設計等の数値解析を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)