Project/Area Number |
05750092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅田 淳 大阪大学, 工学部, 講師 (60162913)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | セラミックス薄膜 / 破壊強度 / 線形破壊学力 / 破壊起点 / ひずみ拡大係数 / 極値統計数 / 基材表面仕上げ / 強度推定法 |
Research Abstract |
セラミックコーティングされた簿板基板に取付時の曲げや偏心負荷がかからず純粋引張荷重のみが作用するように低熔融合金を用いて着脱する試験片チャックを作成して、低容量引張試験機(容量4.9KNイプリングテスター)に装着し、コーティング簿膜の機械的引張負荷試験を行なった。本年度は多層配線IC基板用に用いられている、Cu合金簿板基材上に高周波励起イオンプレーティング法によりコーティングしたアルミナ簿膜を取り上げ、破壊強度特性を明らかにした。得られた結果は以下の通りである。 薄膜の破壊強度は膜厚に強く依存し、膜厚が厚くなるほど強度は低下する。また、基材の表面仕上げの影響としては、機械加工の強度は鏡面仕上げに比べて低下する。さらに、薄膜の製造時期やロットによってもばらつきが大きく現れる。薄膜の表面の金属顕微鏡による詳細な観察から、薄膜と同一成分であるスプラッシュ粒子が多数分布しており、薄膜の割れはこのスプラッシュ粒子を起点として発生していることが明らかとなった。この粒子に着目して、割れの起点となった粒子の荷重軸に垂直な方向への投影長さと破壊ひずみによりひずみ拡大係数を求め、データを整理すると膜厚や製造時期、ロットにかかわらず破壊強度を一義的に評価できることを明らかにした。さらに、表面からのCCDカメラによる画像から、薄膜への理没長さを推定すれば、より精度よく破壊強度を推測する手法を提案した。また、薄膜の破壊強度推定法として、極値統計学を用いた最大スプラッシュ粒子寸法予測法ならびにひずみ拡大係数に基づいた手法を提案し、その有効性を確認した。
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