場を利用した新切込み方式による超精密研削加工に関する研究
Project/Area Number |
05750108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機械工作・生産工学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池野 順一 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (10184441)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 超精密加工 / 研削加工 / 砥粒加工 / 鏡面 / 延性モード / 仕上げ / 電気泳動現象 / 超微細砥粒 |
Research Abstract |
安定した延性モード研削を実現するためには、振動する砥石と被加工物間にダンパーとなるものを設け、振動や送り誤差による過剰な切込みを防止することが必要である。本研究では切込み抑制方式を新たに提案し、最終仕上げ研磨に相当する安定した延性モード研削の実現を目指した。新たに考案した3つの切込み抑制方式は次の通りである。(1)超微粒子の電気泳動現象を利用した方法:研削液中に超微細砥粒を混濁させておき、電極とした砥石表面に電気泳動現象で砥粒を吸着させる。これにより、砥石と被加工物間にアクティブ制御型ダンパーが形成され、振動や送り誤差による過剰な切込みを防止することが可能である。(2)磁性流体を用いる方法:砥石周りにコイルを巻き砥石表面を磁化させる。研削液には磁性流体を混濁させ、砥石表面粘性を有する磁性流体の層を形成する。加工中コイル内の電流値を制御することで粘性が調整でき、砥石と被加工物間のアクティブ制御型ダンパーが形成される。(3)沸点、粘性の異なる液で構成された研削液を用いる方法:加工に伴う発熱を利用して粘性を低下させていた一方の液を徐々に蒸発させる。これにより、他方の液の粘性が徐々に回復され切込み深さが小さくなる。温度制御による砥石と被加工物間のアクティブ制御型ダンパーが形成される。本研究は新しい試みを実験主体に研究する体制をとった。したがって、時間的な制約があり、本年度は(1)の考案を中心に検討を行った。その結果、電気泳動現象で集められた超微細砥粒は研削面を鏡面化する効果を有していることが確認された。特に研削切断法に適用した場合、切断面が鏡面となる画期的な切断が実現した。さらに、AE計測装置を用いて切込み状況を監視した結果、硬脆材料の破壊を示すAE信号が通常の加工に比べ極端に小さくなることを確認した。したがって、(1)で考案した切込み方式は延性モード研削加工を実現するために有効な手段であったと言える。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)