Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Research Abstract |
機械加工後に行われる仕上げ加工は,形状精度を保ちながら要求される面粗さまで磨いていく作業であり,技能と感覚に裏付けされた分野で,それゆえ手作業に頼って行われることが多い.設計,加工,検査と自動化が進む中にあって,仕上げ工程だけがその特異性のために依然として自動化が遅れている.特に,デザイナの意匠設計に基づく金型は,複雑な自由曲面をもつ上に高い精度の面粗さが要求されるので,その仕上げ工程の占める比率も高い.金型の需要は増大しており,仕上げ工程の自動化が迫られている.本研究では,仕上げ工程の自動化のために,6自由度をもつ多関節ロボットを用いて,CADデータに基づいた自動磨きシステムを開発した.磨き工具としては,一般の自由曲面などの磨きには5軸回転工具,オーバハング部をもつ深溝側面などの磨きには6軸回転工具,またリブ溝などの狭い部分の磨きには超音波振動工具を用意するなど,対象となる工作物に応じて,それらに対応した工具経路を生成しての自動磨きを行うことができた.また,加工物座標系とロボット座標系間の自動座標変換を可能にしたことにより,CADデータで直接ロボットを制御できるとともに,加工物のセッティングが容易になった.さらに,単なる磨き作業だけでなく,インテリジェント化の基礎として,加工物の面粗さを自動測定し,磨きの進行状況にあわせて工具を交換するためのタイミングを決定することができた.その結果,磨き工具の交換を的確に行うことができ,より効率的に磨きを行なうことができることを確認した.
|