ラジアルモーターを用いた小型精密位置決めアクチュエーターの開発
Project/Area Number |
05750132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
周 立波 東北大学, 工学部, 助手 (90235705)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ラジアルモータ / 低回転 / 高トルク / 扁平率 / 摩擦係数 |
Research Abstract |
近年、医療用(ME)あるいは遺伝子工学での細胞操作用アクチュエータにおいて、高精度、高出力かつ小型の回転位置決め機構が要求されている。本研究では、筆者が開発したラジアルモータの原理を用いて、微小回転位置決めアクチュエータを開発した。これは、1個の楕円形のロータと3個の変位素子で構成されるラジアルモータを動力源とし、直線運動を回転運動に変換しているが特徴である。そのため従来のような複雑な減速機構が必要とせず、小型化が容易で、しかも十分な回転位置決め精度等が期待できる。本研究ではアクチュエータを試作し、さらにその動作特性の解析および制御アルゴリズムの検討を行った。 1.回転機構部の製作及び小型化 出力ロータと変位素子の間の接触摩擦を極力小さくするため、扁平率95%(楕円率1.053)のハ-モニックドライブをプランジャとしてを使用した。また変位素子には、分解能が十分小さいこと、応答性が速いこと、発生力が大きいことなどから積層型圧電素子を用いた。最大出力1,000N,最大伸び15mumのPZTを動力源として、ロータ円周上に120°位相をずらして3つに配置した。これにより1.5N・mの平均トルクが得られた。出力トルクは、楕円ロータのサイズに比例するが、回転に必要なトルクがサイズに反比例する。したがって、慣性相似形ではミリサイズのアクチュエータの作成が可能である。 2.回転機構部の動特性 楕円体の扁平率(短軸/長軸)lambdaについては、発生トルクがlambdaが小さくなるにしたがって大きくなるが、トルク値の変動が大きくなる。またlambdaはトルクの発生し得る領域に無関係である。接触摩擦係数muにつては、トルクが発生する領域muによって制限される。muが大きい場合には、トルクを発生するため、扁平率の大きい楕円ロータが必要である。また変位素子の相については、変位素子相に比例して、発生トルクは増加し、その変動は小さくなる。変位素子が3相以上であれば、理論的に楕円形が連続回転できるが、滑らかなトルク曲線を得るには6相以上の変位素子の配置が望ましい。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)